2025.07.05

【学会発表】第22回国際近赤外分光学会にて「アクアフォトミクスを用いた新たな肌評価」について発表

 

 

この度、ドクターリセラは、
2025年6月8日(日)~12日(木)に開催された
「The 22th International Conference
on Near Infrared Spectroscopy
(第22回国際近赤外分光学会)」にて、
頬のうるおいや弾力性(ハリ)の違いによる
アクアグラム®の解明に関する研究成果を
発表いたしました。

 

 

本研究は、近赤外分光を用いたアクアフォトミクスという
新しい研究分野によって、
肌を評価できる可能性を示唆したもので す。

 

 

ドクターリセラでは、神戸大学との共同研究において、
アクアフォトミクス分析を用いた
海洋深層水の研究を行っており、
海洋深層⽔をさらに進化させた、
独⾃基剤「α Gri-X®(︎アルファグリックス)」を
化粧品の基剤としています。

 

 

 

 

研究概要

 

左:頬のうるおいを比較したアクアグラム®、右:頬のハリを比較したアクアグラム®

 

 

本研究では、肌のうるおいやハリによって、
肌に存在する水の近赤外領域における
スペクトルパターンに特徴的な違いが表れることを
明らかにしました。
これは、水の分子構造やふるまいが、
肌の性質と密接に関係していることを示しており、
肌質を見極める新たな非侵襲的手法として、
近赤外分光を用いたアクアフォトミクスによる分析が
有効である可能性を示唆しています。

 

 

今回の実験では、
近赤外分光器と従来の肌測定機器を用いて、
24歳から58歳の女性被験者41名の頬を測定しました。
肌は美容上重要な器官であるとともに、
体の内部環境と外部環境を隔てるバリアでもあります。
バリア機能の指標である水分量(Hydr)と
経表皮水分蒸散量(Evp)について、
被験者全体の中で高い(-H)または低い(-L)の
4グループに分けました。

 

 

次に、肌のハリについては、
被験者全体のハリ測定値を基に、
ハリが高/中/低の3ループに分けました。
アクアグラム®(水の吸収特性を可視化したグラフ)を比較した結果、
グループによって明確なスペクトルパターンの違いが
確認されました。
これにより、アクアフォトミクスが持つ
「水を通じて体の状態を捉える力*」は、
肌の評価やスキンケア 部門においても
大きな可能性を持つことが示されました。
*Muncan, J. & Tsenkova, R. “Aquaphotomics—From Innovative Knowledge to
Integrative Platform in Science and Technology”, Molecules, 2019, 24(15), 2742.
DOI:https://doi.org/10.3390/molecules2415274

 

 

 

今後の展望

 

 

当社は今後、被験者数をさらに拡大し、
肌の評価項目における従来方法の測定値と
水のスペクトルパターンとの相関を
更に分析することで、
より高精度な肌評価方法の確立を目指しています。
その評価方法の汎用化により、
一人ひとりに最適な「無添加*テーラーメイド化粧品」の開発や
選択の手助けができる未来を見据えています。

今後も、科学的根拠に基づく
美容製品・サービスの進化に貢献してまいります。
石油系合成界面活性剤・パラベン(防腐剤)を含む旧表示指定成分・
合成香料・合成着色料・鉱物油の5つを不使用

 

 

 

 

アクアフォトミクスとは

 

 

 

神⼾⼤学⼤学院農学研究科
アクアフォトミクス研究分野
ツェンコヴァ・ルミアナ特命教授によって提唱された、
新しい科学分野です。
「アクア(⽔)」「フォト(光)」
「オミクス(学問)」を意味し、
様々な周波数における⽔と光の相互作⽤によって、
⽔の構造や機能性を明らかにします。

 

アクアフォトミクス分析では、
水の吸光スペクトルデータ分析により検出される、
様々な種類の水分子構造に、
密接に関係する水のスペクトルパターンに基づいて、
水の機能性を示した
「アクアグラム®」を用いて表します。

 

 

「アクアフォトミクス」について

 

 

 

 

ドクターリセラの基剤へのこだわり

 

 

 

海洋深層水には、
「清浄性」「低温性」「富栄養性」という特徴があり、
近年、海洋深層水の利用は
水産物の養殖や塩の生産だけでなく、
エネルギー開発分野、健康医療分野など、
多くの事業において世界中から注目されています。

 

ドクターリセラは、
24年以上前から海洋深層水に着目し、
化粧品の基剤に海洋深層水を使用してきました。

 

2021年に神戸大学大学院農学研究科
アクアフォトミクス研究分野の
ツェンコヴァ・ルミアナ特命教授と出逢い、
アクアフォトミクス分析によって、
水の特徴を可視化できることを知り、
共同研究が始まりました。

 

自社取水した海洋深層水を脱塩処理なしで配合する、
独自基剤「α Gri-X®(アルファグリックス)」は、
アクアフォトミクス研究によって、
より優れた基剤を目指した結果、
深さの異なる3種類(深度600m、1,400m、1,500m)の
海洋深層水を用いた、当社独自の製造手法により、
生み出されたものです。

 

「α Gri-X®(アルファグリックス)」は、
化粧品ブランド
AQUA VENUS(アクアヴィーナス)
をはじめとした化粧品に使用されています。

 

 

「α Gri-X®」について

 

 

 

 

第22回 国際近赤外分光学会
The 22nd International Conference
on Near Infrared Spectroscopy

 

 

 

〈開催日〉
2025年6月8日(日)~12日(木)

 

〈会場〉
Auditorium della Tecnica congress center

 

〈主催〉
ICNIRS (国際近赤外分光評議会)
SISNIR (イタリア近赤外分光学会)

 

 

 

 

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